タイトルが歌詞に含まれなくても秋冬を感じられるスピッツ
ジャムSHOWの谷村新司さんゲスト回*1でスピッツの「楓」が取り上げられた事に触発され、スピッツの曲には「楓以外にもタイトルが歌詞に含まれなくてもタイトルを表し、かつ季節感も出せちゃう曲がまだまだありますよ!」と声を大にしてアピールしたいなと思い記事をしたためた次第。
- 秋→「楓」
四季を取り上げるのに秋から始めるのは、番組でも取り上げられたこの曲を復習する為ですが、単純に条件を満たす曲が少ないからでもありま*2。「春夏ロケット」という曲を作る位なので、マサムネワールドでは秋と冬は余り存在感が無い様です。何故でしょうねえ。マサムネさんの愛する「小さな生き物」達は寒くなっていく季節には姿を減らし、消してしまう(人間の見えない所へ潜って冬眠する)為、というのが私の説です。
自説はさておき、ジャムSHOWで「楓」の話が出た時のやりとりを振り返ってみましょう。番組の中で谷村先生が注目したのは
①「楓」というタイトルが歌詞のどこにも含まれない事
②でもメロディを聴くと「楓」というタイトルに納得出来る事
③歌詞にタイトルそのものが含まれなくても、途中の歌詞でタイトルを匂わせる要素は含まれている事
私が驚いたのは「楓」という漢字を「木偏に風」と分解した上で「風が吹いて飛ばされそうな」という歌詞のほんの一部分から楓、即ち秋の気配を嗅ぎつけた事でした。漢字分解までやったらもう、それは文学的発想ではなく言語学的発想!そういう解釈の仕方があったか!谷村先生っょぃ……
そう言えば、この曲の仮タイトルは「メイプル」なのですよね。漢字でも英語でも「楓」である事に拘った理由が、ようやく分かったかも知れません。
何より一番の復習は曲を聴く事です。ほらここに丁度PVが↓
スピッツ / 楓
- 冬→スカーレット
何となくですが、「フェイクファー」のアルバム自体が冬のイメージがとても強いですね(「楓」は秋ですが……)。アルバムのリリースは三月ですが、タイトルや歌詞カードで着込んでいるメンバーに引きずられて「立春過ぎて太陽光が時々柔らかい暖かさをもたらしてくれるけどまだめちゃくちゃ寒いんですけどー!」と文句を言いたくなる様な二月の寒気ごと音楽に閉じ込められている気がします。実は久々に大御所プロデューサーのささじーさんこと笹路さんから離れた事や三十歳になった事から来る焦燥感とそれを打破しようとする意志も含まれていると知ると、聞こえ方が変わるかも知れませんね。
- 「スカーレット」も「フェイクファー」に収録された曲で、笹路さんプロデュースでリリースされた最後のシングル曲です。タイトル要素は「ひとつだけ 小さな赤い灯を 守り続けていくよ」の「小さな赤い灯」*3
- と、「楓」よりは分かりやすいもののわざわざ存在感をなくす形容詞を付けています。
- それ以外にも冬を連想させる部分は「コーヒーの渦」や「寒がりな二人を暖めて」等がありますが、「ハチミツ」でも似た様なフレーズが出てきている*4
- のに冬のイメージが湧かないのはPVによる視覚への影響の強さも感じられます。「スカーレット」、PVでも着込んでますからねw
- 百聞は一見にしかず、ちょっと見てみて下さいな↓
えー大変残念なお知らせですが、この後春夏の曲も紹介したかったのですが急にページの再読み込みが頻発して記事の執筆に集中出来ない為秋冬だけ書いて一旦終了させて頂きます。春夏はまたその季節になって、スピッツ結成30thお祝いムードが強くなった頃にやりたいと思いますので期待せずにお待ち下さいm(__)m
それまでにジャムSHOWスピッツ出演が決まってますように!(言霊言霊)