TBS♪Tokyo Band Stalker

もしも好きにならなければ 幸せに過ごせたのに

「ブルームーン」のパンフレットでスピッツ新曲「みなと」を予習する

 かんじゃにいさんの「本来は商品未満の」ライブDVDに関しては、スピッツブリーダーの私からは現状「横浜サンセット方式」をご提案するに留めておきます。

 

 横浜サンセットとはなんぞやという方は、以下のウェブログを一読する事をおすすめしておきます。「ライブ映像を商品化する基準」について考えるきっかけにも。

mogmog.hateblo.jp

 

 あと﨑ちゃんがおじさんだろうとつむじが心配だろうとやっぱり絵になるスマイル可愛いので、公式ティザーもう一度貼っておきますね♪

www.youtube.com

 

 

 

 そんな事より近頃のもっぱらの楽しみは、「星のカービィ ロボボプラネット」発売前日の4/27に発売されるスピッツの新曲「みなと」であり、そんなスピッツが三年ぶりに出演する本日のミュージックステーションであります。

 それが何故タイトルでは今頃きみたか氏主演舞台「ブルームーン」のタイトルが出て来ているのか?それにはちゃんと理由があります。

 まずは新曲「みなと」のジャケットをご覧下さい。

 

みなと

みなと

 

  今年のホワイトデーに突然発表された新曲発売のお知らせと共に出現したジャケット写真。一言で言うと、スピッツっぽくないという感覚がありました。

 メンバー写真が出てこないのはスピッツジャケット史上当たり前ですが、近年は人間以外にスポットが当たったカラー写真が使われる傾向にありました。モノクロで男女の写真というのはほぼほぼ初めてと思われます。そして何故か下部だけピンク色。何故「みなと」でこうなるのか、未だに意図が読めません。

 

 しかしこの写真にはちゃんと元ネタが存在するのです。2chスピッツスレの特定班は本当に仕事早かったです……

 

 なんとこのジャケ、1933年に公開された日本初のミュージカルコメディ映画「音楽喜劇 ほろよひ人生」の一幕らしいのです!戦前の有名な喜劇役者・古川緑波や日本一有名な?活弁士・徳川夢声も出ているこの映画の詳しい情報はWikipediaへどうぞ~*1

 ちなみに驚いた様な顔の男性はかつて黒澤明監督の映画に常連出演していた名脇役・藤原釜足さんで、お隣の仕草が素敵な女性は東宝映画初期のスター女優・千葉早智子さんです。何だか「おそ松さん」のトト子ちゃんを実写化するとこんなビジュアルなのではと思います。

 

 「で、なんでそれがブルームーンと関係するんだ」と思われる方は、お持ちでしたらブルームーン」のパンフレットをご覧下さい。

 

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 物語世界をより楽しむ為の五つのポイントを載せているページに、なんと!「音楽喜劇 ほろよひ人生」の題名があるではありませんか!

 更に余談を申し上げると、ちょっと左の方にある「(当時は未公開)」とされた映画「舗道の囁き」こそ舞台「ブルームーン」の実質原作にあたる映画で、トニー河村さんが出演した劇中映画「時をかける靴」のモデルとなった作品です。そしてはま子さん役の加賀まりこさんの父親がプロデュースした映画でもあります。劇中映画の行方が「舗道の囁き」をなぞっている事は以前の記事でも触れましたね。

 

↓これです、これこれ↓ 

great69.hateblo.jp

 

 つまり舞台「ブルームーン」でのタイムスリップ先は「舗道の囁き」が作られた時代であり、同年代には「音楽喜劇 ほろよひ人生」が作られ、その一場面が今回スピッツの新曲「みなと」のジャケットで使われるというすんばらしい輪廻が形成されていたのです(俺得理論)

 

 また、個人的な話ですが大学時代に自分のルーツを辿ろうと資料集めをしていた事があり母親の地元である大森・蒲田地区を一時期調べていました。

 蒲田では戦前に松竹の撮影所が短期間ですが存在し、サイレントからトーキーへの過渡期に映画を沢山送り出しました。日本初のトーキー作品である「マダムと女房」も松竹蒲田撮影所で撮影されました。今は近辺の敷地は高砂香料工業という会社のビルが建っています。

 去年「ブルームーン」について狂った様に考えたのも、好きなバンドとは言え発売前の新曲のジャケットについて調べまくったのも、大学時代に戦前の映画文化への興味が生まれる素地を作っていたからなんだなあと漸く腑に落ちました。

 

 

 結局どうしてこのジャケットになったかは判明しませんでした。

 まあでも90秒バージョンだけでももう名曲確定してますので、是非買って下さい♪

 ちょっと味園のポチ男さんを思い出す歌詞もありますよ*2


スピッツ / みなと

 

 いつかはときおじさんとかんじゃにいさんとスピッツさんが同じ番組もしくは音楽イベントで並ぶ姿が見たいなという願望を、締めの挨拶代わりと致します。

 

 それでは、最後までご清聴ありがとうございました。