TBS♪Tokyo Band Stalker

もしも好きにならなければ 幸せに過ごせたのに

「先生!」の主題歌がスピッツで良かったありがとう

 せっかく公開初日に観に行ったのに、一か月以上後の感想になってしまい申し訳ないです。明らかに対象年齢ではない映画を見る経験自体殆ど無いので、ちょっと気恥ずかしかったのです。

 

 エンドロール中、映画館のダイナミックな音響でスピッツの「歌ウサギ」を聴くためだけに行った様なスピッツブリーダーでしたが、マサムネさんが書き下ろした時ってあんなに作品に寄せて書いていた事を知る事が出来たので観に行けて良かったです。

 「清々しい堕落」辺りは「生徒が先生に恋して……」というあらすじだけで「まあ、そう言わざるをえないわな」と未見でも納得する表現なのですが、何故普通のウサギではなく歌う必要があったのか、映画の展開や印象的に切り取られた風景とリンクする歌詞……等々、ひとつひとつの表現と無駄なく組み合わさる様に「歌ウサギ」は作られていたのです。勿論曲単体でもすんばらしいので、今年のアニバーサリーツアーで聴けなかった(別の日に披露していた)のが心残りです。

 青春恋愛映画にテーマもへったくれも無い様な気がしつつ無理矢理テーマを読み取ると、「子供と大人の違いとは?」「大人とはかくある存在なのか?」なのかなあと思います。「今○○しないと後悔する!」からって行動したら、結果的に自分も相手も滅ぼす結果になったとして、その後自分の意思の軸をどこに置くのが正しいのか。安易に答えを出せない難しい哲学が、恋愛ひいては自分の行動ひとつひとつに伴っているのかも知れませんね。原作未読ですが、映画としては現代的な落とし所に持って行けて良かったと思います。

 

 あと先日地上波の深夜番組でひっそりと「先生!」の監督が撮り下ろしたスペシャルショートムービーが放送されていたのですが、スピッツ公式サイトで発表されていた時と違ってPV扱いになっていたので、(フル尺ではないのですが)実質ヒロインのその後を描いたムービーを「歌ウサギ」のPVとみなして構わない様です。

 これは映画公開前から出ていて「とんでもないネタバレじゃねーか!」と焦りましたが、映画を見る前と見た後では印象が変わるので大丈夫ですぎりぎりネタバレ回避です。後ネット上の公開なので見た瞬間に事務所方針が頭をよぎりますが、結果的にとーま氏が映り込まない展開なのは○。

 それよりスピッツブリーダーとしては、持ち込んでいる旧式WALKMANに収まっているカセットテープから「歌ウサギ」が流れてしかもそれを広瀬すずちゃんが口ずさむ映像が見られるだけで眼福ですよ。テープというのが、同じく今年の新曲である「1987→」ともリンクしている様に思えてならないのです。きっとあのテープの裏面は「1987→」に違いない(妄想)

 

 そもそも対象年齢外の私は何故この映画に感情移入出来たのでしょうかね。

 やはり学生時代に先生を好きになった経験があるとないとで違うのでしょうか。多分、先生という名の恋に依存した迷い子はこの映画でその気持ちを肯定してもらえたのではと思います。実際の結果はさておき。

 

 そういえば○○○○先生元気にしてるかな。。。

 あの時とは違って結婚して子供もいる人だからそこにずけずけと割り込む気は無いけれど、普通に生徒の一人として今精神的体調不良や合法的薬漬けを抱えながら何とか社会人してる私を励まして欲しいと未だに考えて会いたくなってしまう……

 

 そんな浅ましい思い出と欲動も思い出させる、スピッツの「歌ウサギ」に絡めた「先生!」の映画の感想でした。

 

 

 

 

 あの頃の気持ちは、今もずっと、胸の中に残っている。

 

 

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